【万博インタビュー④】国際物流の若手が体現するフォワーディングの魅力
―国際統括本部 国際物流関西支店 業務一課インタビュー
「万博インタビュー②若手フォワーダー編」はこちら:https://www.konoike.net/journal/detail/202607161700.html/
「万博インタビュー③大屋根リング編」はこちら:https://www.konoike.net/journal/detail/202607061800.html/
・大島 尚也さん(2021年入社)
海外のお客さまも含む多様な荷主の案件を担当し、通関や国際輸送の手配に加え、国内配送まで一気通貫でコーディネートする営業兼オペレーション担当。冷静沈着。マルチタスク。就活生の時に思い描いたフォワーダーとしてのキャリアを着実に積み上げる。
・山中 秀馬さん(2019年入社)
倉庫現場での勤務を経てフォワーディング業務の部門に異動し、輸出入案件の手配に加えて、大型プロジェクトの倉庫保管・在庫管理・輸送スキームづくりまで含めた案件を担当。多様な業務に果敢に取り組み、楽しみを見出す頼もしい存在。
普段は「フォワーダー」として、トラックや船、航空便の手配から通関の調整まで、世界中に荷物を届けるための調整役を担っています。
そんな彼らが、通常業務と並行して携わったのが「万博案件」でした。若きリーダーたちが語る、物流のやりがいと今後のキャリアについて、たっぷりお届けします!
― 最初に「万博パビリオンの仕事を担当してほしい」と言われたとき、率直にどう思いましたか。
大島さん:「正直、身構えました(笑)。万博みたいなスポット案件って、複雑で難しいものが多いので…。話を聞いた瞬間に“これは絶対忙しくなるやつ”と覚悟しました。」
山中さん:「外国籍のお客さまがメインになると聞いて、文化や時間感覚の違いも含めて相当大変になるな、というのが正直な気持ちでした。日本だと時間通りに進むことも、海外だと『1〜2時間のずれは当たり前』みたいなイメージがあって。」
大島さんの主な役割は、ある国のパビリオンの前に展示されていた石やブロックなどの建材の輸入通関や、保税地域である万博会場内での貨物管理です。依頼いただいたイベント会社が手がける他国パビリオンの通関も担当し、さらに日本で購入した家具を会場へ届ける国内配送手配まで幅広く担いました。
山中さんは、閉幕後にパビリオンから撤去された冷蔵庫、椅子、屋根材などを引き取り、大阪府のマルチテナント倉庫で保管する役割。これらは、今後国内で再び使用される計画もあり、現在は新たな倉庫拠点探しと営業活動の真っ最中です。
―実際にフォワーディングの仕事をやってみて、どんな仕事だと感じていますか。
山中さん:「“輸出入”と一言で言っても、出す国や品物によってやり方が全然違うんです。
同じ輸出でも100件あれば100通りのパターンがあって、いつも新鮮な気持ちで仕事ができます。逆に言えば、知識はいくらあっても足りひんな、と日々実感しています。」
大島さん:「私は学生時代に留学していて、商社やフォワーディングに憧れがあったので、もっと英語をバリバリ使って、華やかな仕事を想像していました。でも現実は、英語より日々の細かい調整が中心。めちゃくちゃ泥臭い仕事や、というのが正直なところです。」
それでも、その「泥臭さ」の中にこそやりがいがあると言います。
「やること自体は、うちがやっても他社さんがやっても大きくは変わらないんですが、その中でどれだけお客さまの“困った”を解決できるかが勝負です。他社では断られた案件を、情報力やネットワークを駆使して何とか実現できたとき、“KONOIKEに頼んで良かった”と言ってもらえる瞬間は、やっぱり最高ですね。」
―万博の仕事も含めて、一番しんどかった瞬間は?
大島さん:「閉幕後、航空便ごとに分けて返却すべきLEDライト50個が現場で混ざってしまい、パビリオン裏で先輩と二人、黙々とパレットを組み直した作業が一番しんどかったです。」
フォワーディングというとデスクワークのイメージもありますが、実際にはこうした現場での力仕事も少なくありません。
山中さんが「物理的に泣きそうになった」のは、入社1年目、倉庫勤務時代の出来事でした。
「倉庫では、お盆になると現場の方が休まれるので、私たちも一緒に出荷作業に入るんです。ある日、長引く猛暑の影響で圧力変化が起きてしまい、一部のトマト缶が倉庫の中で爆発してしましました。真夏で中身が腐っていて、臭いもきつくて……。急いで現状復帰しようと作業着を真っ赤にしながら掃除しましたが、本当に泣きそうでした(笑)。」
一方、今の仕事では別の意味での「しんどさ」もあります。
「年間数億円近い規模の案件を担当していて、そのプロジェクトに集中しすぎると、既存のお客さまへのフォローが後手に回ってしまうこともあります。メールに気づくのが遅れてお叱りを受けたときは、“やってもうたな…”と本気で落ち込みますね。」
そんな中でも、万博案件を通じて二人が口をそろえて語るのは、対応力と人のあたたかさです。
大島さん:「外国籍のお客さまから想定外の要望をいただくことも多く、そのたびに社内外の関係者に相談しながら何とか形にしてきました。同期が働く倉庫での保管も多くて、一緒に工夫しながら進められたのは心強かったです。」
山中さん:「閉幕後は“明日の朝イチでトラック入れて”みたいな依頼が前日の夕方に来ることも多くて、本音では“無理です”と言いたくなる場面もありました。それでもトラック会社さんに片っ端から電話して、なんやかんやで何とかすることができた。その過程で、トラック会社さんや倉庫の皆さんの協力的な姿勢に触れて、“人のあたたかさ”や“人対人の関係の大事さ”を強く感じました。」
最後に、今後のキャリアについても聞きました。
大島さんは、フォワーディングの次のステップとして現場勤務を希望しています。
「フォワーディングを5年やらせてもらったので、次は倉庫などの現場で働いてみたい気持ちがあります。先輩たちを見ていると、フォワーディングと現場、両方を経験している人の方が圧倒的に強いと感じます。将来的には海外駐在員として働きたいので、そのためにも現場経験は大きな武器になるはずです。」
山中さんは、KONOIKEならではの複合ソリューション型の現場に強い関心を持っています。
「メーカー工場の中に入って、生産や物流を一体で請け負っているような現場を一度経験してみたいです。工場見学って、大人になってもワクワクするじゃないですか。フォワーディングだけの会社や、トラック輸送だけの会社ではできない経験を、KONOIKEにいるからこそ自分の強みにしていきたいと思っています。」
二人が口をそろえて言うのは、今回の万博案件での出会いや学びが、自分たちのキャリアを形づくる大きな要素になるということです。特に、案件をともに進めてきた大阪本社 事業連携推進部の大先輩の存在は大きく、
「お客さまへの提案の仕方や話の進め方は、今後の自分のベースになっていくと思います」と山中さん。
華やかなパビリオンの光の裏側で、泥臭く、ひたむきに段取りを組み続けた若手フォワーダーたち。
彼らが積み重ねてきた経験と、そこで生まれた“人とのつながり”こそが、KONOIKEの現場力を支えているのだと感じさせられるインタビューでした。