サステナビリティ
担当役員メッセージ
当社の2030年ビジョンに掲げている非財務目標である「環境」「人」「技術」の3項目については、サステナビリティ委員会傘下の環境部会と2つのワーキンググループで取り組みを進めていますが、現時点ではほぼ計画通り進捗している状況です。今後は、次期中期経営計画を見据えて、マテリアリティの特定をはじめとして持続的成長に資するようサステナビリティの取り組みの強化・充実に努めてまいる所存です。
環境
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、現中期経営計画ではCO2排出量20%削減(2019年3月期比)を目標としています。既に2024年3月期時点で26.5%の削減を達成しました。自社設備の電力契約を実質CO2ゼロ電力に切り替える計画が順調に進行していることに加え、食品・空港事業分野でバイオディーゼル燃料を導入するなど新たな試みも進めています。さらに今後はバリューチェーン全体での環境の取り組みの強化に向けて協力会社を対象に環境活動のアンケート調査を開始しました。協力会社とも連携しながらScope3カテゴリでのCO2排出量削減も進めていく予定です。
人
KONOIKEグループは、2030年ビジョンと現中期経営計画の目標として、「経営戦略に基づく人材育成の推進」と「従業員の働き甲斐(エンゲージメント)の向上」の2つを掲げています。人材育成についてはより柔軟で機動力のある適材適所の実践を目指して、全部門のニーズを改めて整理した上で従業員の業務経験やスキルなどの人材情報の「見える化」を進めると同時に、当社が最重要視する現場力の向上に資する技能の習得やDX・ITなどのリテラシー向上、海外事業の拡大を視野に入れたグローバル人材の育成プログラムなど、広範囲にわたって人材育成強化を進めています。従業員のエンゲージメント向上については、2回目となるウェルビーイングサーベイを実施し、その結果から課題の抽出・改善を図っています。2024年3月には「健康経営優良法人2024」の認定を受けましたが、低評価項目については“健康投資”として重点取り組みをスタートしました。今後とも従業員が心身ともに健康で働けるよう改善に努めていきます。
技術
KONOIKEグループがサステナビリティの一環として掲げている「技術」には、新技術やデジタル技術だけでなく、従業員個人や現場に根付くアナログ技術(改善活動、安全な環境づくり、品質など)との組み合わせが含まれています。この幅広い無形資産をさらに誰もが有効活用できるよう「技術資本ライブラリ」というデータベースを開設し、2024年3月末までに582件の事例を登録しました。このライブラリには、自動ロボットの活用から現場で生まれた改善アイデアまで多岐にわたる事例が収められており、キーワード検索やAI検索機能も加えて活用促進を図っています。こういった「技術」基盤強化はもとより、現場巡回による意識啓発、相互交流も引き続き取り組んでおり、2030年ビジョンで掲げている「技術で、人が、高みを目指す」取り組みを進めていきます。
なお、当社の取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、それに対応するKONOIKEグループとしての重要課題(マテリアリティ)の取り組みの推進や起こりうるさまざまなリスクに、円滑に対処すべく内部統制をはじめとしてサステナビリティ課題への取り組みの強化・充実を図る観点から、今後サステナビリティ委員会をより実効性の高い組織・体制に改編していく予定です。