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Q 当中間期(2018年3月期 第2四半期)の事業環境と業績概要について教えて下さい
A

当中間期における日本経済は、個人消費の増勢加速を中心に、内需が高い伸びとなったことに加え、海外経済の拡大を背景として外需が底堅く推移したことにより、景気は持ち直しの動きとなりました。今後も好調な内需がけん引役となり、回復基調を維持するものと見込んでおります。一方、物流業界では、堅調な設備投資を受けた生産関連貨物の増加や個人消費改善による消費関連貨物の持ち直しはありましたが、人手不足の深刻化や、燃料価格の上昇など、コスト上昇圧力は依然として高く、厳しい状況が続いております。このような経営環境のもとKONOIKEグループは、空港関連の強化を目的に、2017年5月1日付で(株)NKSホールディング他4社の全株式を取得しました。今後は、成田空港におけるグランドハンドリング事業など、既存業務の拡充に加え、機内食搭載業務や空港内旅客案内サービスへの参入を実現することにより、更なる事業領域の拡大に努めてまいります。

当中間期の業績は、鉄鋼関連の持ち直しや、飲料関連の好調維持、空港関連における(株)NKSホールディングの連結子会社化などにより、売上高は前年同期比5.6%増の1,373億63百万円、営業利益は同3.0%増の64億86百万円、経常利益は同4.3%増の66億84百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同2.0%増の43億34百万円となりました。

Q 現中期経営計画の振り返りについて教えて下さい
A

2016年3月期から2018年3月期までを対象にした現中期経営計画では、「売上高3,000億円、営業利益150億円、ROE8.7%」を目標に掲げ、取り組みを進めてまいりました。しかし、2018年3月期の連結業績予想は売上高2,781億円、営業利益110億円であり、目標値に対して未達になる公算が大きくなっております。

この原因を分析すると、ビジョンが明確に共有されていなかったことで、成長投資への考え方が曖昧になり顧客創造への取り組みが不十分であったためと考えられます。したがって、明確なビジョンを提示し成長投資への方針を明らかにすることが、喫緊の課題であると捉えております。

一方で、直近の成長の足跡を分析すると、現在売上高の約7割を占める複合ソリューション事業では、特定業種への依存度の低減と成長の実現を両立できたと考えています。成長の要因は、物流サービスなどを単一で提供するのではなく、KONOIKEグループが持つ生産請負サービスや物流サービスなど様々なサービスを複合化する「バンドリング」を強みとして生かせたためと捉えております。

このような認識のもと、本年度は2018年3月期からスタートする新中期経営計画の準備期間として位置づけ、現在検討を行っています。中長期的な経営の在り方から再考し、そこに至るファーストステップとして来期からの3年間を捉え、新中期経営計画を策定してまいります。

Q 2030年ビジョンに向けてメッセージをお願いします
A

私たちKONOIKEグループの使命は「KONOIKEグループは、高い品質のサービスを提供し、世界の人々の幸福と安全で安心な社会の実現に役立つプロフェッショナルサービス集団を目指します」という経営理念のもと、事業活動を通じて安全・品質を担保し社会の生産性向上に貢献することです。

環境が急速に変化していく中で、この使命を果たしていくには進むべき方向を明確に定めることが急務であると認識しております。創業150周年を迎える2030年に向けた「ありたい姿」として、豊かな企業価値を生み出せる会社にしたいと考えています。そのためには、私たちKONOIKEグループが提供する価値がお客さまをはじめステークホルダーの皆さまに「さすが鴻池」とご評価いただけることが必要です。

お客さまはKONOIKEグループの何に価値を見出していただいているのか改めて自問し、私たちの現場が活力をもって業務に取り組める環境に整えてまいります。さらに権限の委譲を進め、すべての従業員が成果の実現に向け、自らの業務にリーダーシップを発揮する組織にしていきたいと考えています。また、顧客価値の提供と健全な財務成果の両立に向けてどのようにモニタリングし、経営資源の配分を適切に行うかということも課題であると認識しており、そのための取り組みも新たに進めております。

このように、ステークホルダーの皆さまから「超一流」とご評価をいただき、豊かな企業価値を創出できる会社を目指してまいります。

Q 株主・投資家の皆さまへのメッセージをお願いします
A

私は良い会社とは「すべてのステークホルダーの皆さまを豊かにする会社である」と考えております。現在、取り組んでいる経営の改革は、KONOIKEグループが「良い会社」として豊かな企業価値を創出する企業へと変貌を遂げるためにあります。しかし、変革の中においても変えてはならないものもあります。お客さまの価値観を共有しながら一体となって業務に取り組み、安全と品質を担保しつつ生産性の向上に寄与すること、これこそ私たちが137年にわたり築きあげてきた強みの源であり、決して変えてはならないものの一つであると考えています。

一方で、お客さまからの信頼を今後も維持し強化していくためには、お客さまや社会のニーズに応じてあり方を変えていくことも必要です。より魅力のある良い会社に変わっていくためには、決してトップダウンではなくKONOIKEグループのメンバー全員で想いやビジョンを共に描き実行していくことが必要であると考えています。

引き続きKONOIKEグループへのご支援ご理解を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。