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Q 「前中期経営計画(2016年3月期~2018年3月期)」の振り返りについて教えて下さい
A

2016年3月期から2018年3月期を対象とした中期経営計画(前中期経営計画)において、私たちは3つの重点目標、「1.持続的成長に向けた『稼ぐ力』の確立」「2.ガバナンスの強化」「3.社会的責任への取り組み」を掲げました。さらに「売上高3,000億円、営業利益150億円、ROE8.7%」の達成を目指して取り組みを展開してまいりました。組織内における権限委譲やガバナンス体制の見直し、さらには買収防衛策の廃止などを通じて、経営資源の活用がダイレクトに企業価値の向上に繋がる仕組みを整えてまいりました。こうした取り組みは今後の成長の土台となるものと確信しておりますが、数値目標については計画に対して大幅な未達となり課題を残す結果となりました。

前中期経営計画は、KONOIKEグループが展開している事業の拡大を念頭に置いていたものの急速に進む事業環境の変化に対応する上で不可欠な「グループ全体としての明確な経営ビジョンや方向性」を打ち出せていませんでした。このことが、事業革新や新たなお客さまの創造が十分に果たせなかったことの原因と考えております。

Q 新中期経営計画の策定について教えて下さい
A

1. 2030年のビジョンと新中期経営計画の位置づけ

KONOIKEグループは、これまで138年の歴史を積み重ねてきました。これは、お客さまをはじめさまざまなステークホルダーの皆さまのご支援の賜物に他なりません。

今後10年を展望すると、大きな環境変化が予想されます。例えば、生産年齢人口の減少による人手不足が深刻化する一方で、AI、IoTなどデジタル新技術の急速な進展により生産、物流、サービスのあり方は変わっていくと推測されます。このような長期的に影響を与える変化を機会として捉えるためには、これからも社会で必要とされる企業グループであり続けることが必要だと考えています。

営業所、支店、本社などさまざまな「現場」で働く従業員が誇りを持てる組織となること、すべてのステークホルダーの皆さまとともに豊かになれるような企業価値を創出する会社となることこそが、KONOIKEグループが2030年に目指すべき姿であると確信しています。そして、2019年3月期から2021年3月期までの新中期経営計画の期間を、2030年に向けた「確固たる基盤づくり」の期間と位置づけ、さまざまな施策に取り組みます。

2. 新中期経営計画の位置づけ

新中期経営計画の位置づけ

3. 新中期経営計画の概要
将来を見据えた事業基盤の充実
▪人材採用・育成
▪システム投資
▪安全・品質への取り組みの強化(経営品質本部)
経営基盤の再構築
▪当社に相応しいガバナンス体制の追求
▪権限委譲の推進
▪経営モニタリングの仕組みの構築(管理会計制度の再構築等)
資本コストをさらに意識した経営への取り組み
▪経営指標にROICを導入
▪事業ポートフォリオの見直し
部門の垣根を越えた成長の促進
▪営業本部の新設
新たな中核事業の発掘・育成と価値の革新
▪新事業開発本部主導での新たな中核事業の発掘・育成への取り組み
▪新技術の導入等による価値の革新

Q 新中期経営計画(2019年3月期~2021年3月期)の概要について教えて下さい
A

2019年3月期から2021年3月期を対象とした新中期経営計画をスタートしました。この新中期経営計画では、本3カ年を「2030年に向けた『確固たる基盤づくり』の期間」と位置づけております。

構造的な人手不足が深刻化する中で事業基盤の充実は喫緊の課題と認識しています。今後はシステム分野への投資などを通じて、生産性の向上に向けた取り組みを積極的に展開してまいります。また、2030年に目指す姿に沿った企業経営を促進するため、経営基盤を再構築してまいります。まず成長と収益性の双方をバランスよく改善するためにガバナンスの強化を行ないます。業務執行については一段の権限委譲を図ることにより、現場に近いところで迅速な意思決定を促進します。さらに、各事業の運営状況を様々な観点から見える化し、同時に適正な人材育成・評価を行う目的から管理会計の再整備にも取り組みます。

そして、ビジネスモデルの強化と事業ポートフォリオの見直しを図り、お客さまに、最適なソリューションをお届けしてまいります。

これまで私たちは、既存事業及びその周辺事業の深掘りを成長戦略の基本として捉え、売上高や利益の拡大を推進してまいりました。こうした戦略は、効率的な資本の活用という面で課題を抱えることも多く、結果として私をはじめとするマネジメントの意識が「量の追求」に向かいやすい側面があったことは否めません。こうした反省から、新中期経営計画では「質の意識」を徹底してまいります。具体的には、ROIC(投下資本利益率)を重要なKPIとして採用し、資本効率の観点から客観的に各事業の経営状況を把握することで、適切な資源配分と再配置を進めます。

私たちを取り巻く事業環境は2030年に向けて非連続的な変化が予想されます。KONOIKEグループに寄せられる期待に応え社会的責任を果たし続けていくために、事業環境の変化をリスクではなくチャンスと捉え、2030年に向け、飛躍を遂げてまいりたいと考えています。

引き続き、KONOIKEグループへのご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。