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代表取締役兼社長執行役員 鴻池 忠彦 Tadahiko Konoike

全社一丸となって危機を乗り切る

これまでの経営状況

進行中の2021年3月期中間期の業績は、コロナ禍による経済活動の停滞の影響等を受け、売上高は前年同期比109億円減の1,458億円、営業利益は前年同期比48億円減の15億円と、大幅な減収減益となりました。通期業績の見通しも、売上高は前期比238億円減の2,870億円、営業利益は前期比80億円減の16億円と、非常に厳しい業績となる見込みです。とりわけ、成長事業と位置づけている空港関連事業、基盤事業と位置づけている鉄鋼関連事業において大きな影響が出ています。

空港関連事業では、コロナ禍による世界的な旅客便の運休・減便により、グランドハンドリングをはじめ、取扱量が大幅に減少しています。現下、国内外でコロナ禍の収束の目途が立たない中、航空会社各社様の運休・減便措置は今後も継続すると想定しており、当社グループにおいては従業員の一時帰休やグループ内配置転換を行うことで固定費削減・人員の稼働維持等を図っています。

また鉄鋼関連事業では、以前からの鉄鋼需要の減少を受けた顧客製鉄会社における減産対応実施の影響により、当社グループの製鉄所構内の請負作業取扱量が減少しました。当該減産対応は、コロナ禍発生前から予定されていましたが、コロナ禍の発生により追加的な対応も行われています。これを受け、当社グループではお客様の生産状況に合わせた人員体制の見直しを実施しています。今後の鉄鋼需要の動向を注視しつつ、お客様の安定操業を引き続き支えます。

コロナ禍による経済活動の停滞は、幅広い業種・業態に事業を展開している当社グループの随所に影響を及ぼしていますが、当社グループ総力をあげてお客様を引き続き支え、厳しい経営環境を乗り切る所存です。

次年度方針

目下の厳しい経営環境を引き起こしているコロナ禍の影響は、さらに長期化する前提で捉える必要があります。しかし、中長期的な経営環境を見通すことは未だ難しく、合理的な中期計画を策定することは困難といえます。そのため、本来であれば今年度に次年度2022年3月期からスタートする新中期経営計画を策定する予定でしたが、今回は2022年3月期単年度の経営計画を策定することとしました。そして、2022年3月期の経営方針を次年度方針としてとりまとめ、社内に発信しました。

この次年度方針の主旨は、このような時こそ、長期的な視点から、社会と顧客のニーズを捉え、グループ一丸となって、この難局を成長機会に変えていくという考え方です。加えて、有事の時にこそ各本部の総力を結集していく必要があると考え、経営トップが具体的な定量目標を示すのではなく、基本的な方針を示すのみとし、その方針に基づいて各本部がしっかりと考え、創意工夫することを重視した計画策定といたしました。各本部には、社内を含めたステークホルダーと対話を重ね、戦略を考え抜くことを要請しています。これにより自主自律と自由を重んじることにより、画期的な発想や独創的なアイデアが生まれてくることを期待しています。

引き続き厳しい環境が継続しても業容の拡大と一定の収益性の確保が両立できる体質を目指すとともに、ポスト・コロナの到来とともに中長期的な成長に舵を切れる状態にすることが狙いです。

今年度内にこの次年度方針を具体的な施策に落とし込み、決算説明会等で発信した経営改善の取り組みも含めて、着手できるものから直ちに実行します。

次年度方針

  • 1.利益率の改善
  • 2.効率性の向上
  • 3.競争力の強化
  • 4.部門を越えた連携

おわりに

このような厳しい経営環境を踏まえ、今後の手元流動性確保を最優先とします。つきましては、株主の皆さまには大変申し訳ございませんが、2021年3月期の中間配当は減配とさせていただき、前年同期比で1株当たり9円00銭減の1株当たり9円00銭といたします。

KONOIKEグループは2020年5月に、創業140周年を迎えました。これまでも様々な難局や社会・経済の変化に対して、私たちの理念や価値観を大切にしながら乗り越え、成長してきました。今回のコロナ禍を成長機会と捉え、グループの総力を挙げて全力で取り組む所存です。今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。