AI・IoT・ビッグデータ・・・・・。
現場や会社の未来の革新につながる
最先端デジタル技術を社内へ。
[ RECRUITING SITE ]
AI・IoT・ビッグデータ・・・・・。
現場や会社の未来の革新につながる
最先端デジタル技術を社内へ。
DX化やAI技術による業務効率化など、
将来を見据えて、デジタル人材を育成。
近年、企業の事業活動や経営実践において、「いかにして生産性を向上させられるか」が、大きなテーマとなっている。その解決に有効な手段とされるのが、AIやIoT、ビッグデータといった最新のデジタル技術で、多様な業界・企業で技術検討や活用に向けた動きが加速している。
こうした時代の流れと今後の未来を見据えて2020年、鴻池運輸は社内のデジタル技術導入や近い将来のDX(デジタルトランスフォーメーション)化推進の土台となるデジタル人材の育成プロジェクトを発足させた。
当時は新型コロナウイルスのまん延により、世界規模で社会生活が機能不全に陥り、経済活動も停滞するなど、会社としても先が見えない厳しい状況。だが、このタイミングを会社としては変革期と捉え、未来を支えるデジタル人材の育成に揺るぎない覚悟を持って動きだしたのである。
その背景には、鴻池運輸が携わる物流業界や製造業界、各サービス業界においても、機械化やIT化が急速に進み、業界で生き残っていくためにはデジタル技術が不可欠であること。さらには高齢化社会の進展による人手不足に備えなければならないという危機感もあった。
これまで社内に全く前例がない中で、
ゼロから教育プログラムの構築に取り組む。
社内のデジタル人材育成プロジェクトの推進を担ったのが、鴻池技術研究所(現:技術革新推進部)のメンバー。彼らに与えられたのは「デジタル技術、特にAIやIoTを実務で活用するための土壌を社内で創り上げていく」というミッションだった。しかし、ほとんどの社員が日頃の業務でデジタル技術を扱うことはなく、その難しさに頭を悩ませることになる。
最初に直面したのは、「専門的で伝えることが難しい内容を、どのように分かりやすく、興味を持ってもらえるようにするのか?」という課題。ゼロから教育プログラムをつくりあげるため、メンバーは多方面から情報や他社事例を集め、精査する日々を送る。幾度となく検討と試行錯誤を重ね、第一回の勉強会を実施するまでに漕ぎつけた。
「現場が変わる先端技術講習」と題した研修には、人材教育部の応援も得て、これまで計6回開催し、累計で300名を超える社員が参加。会社と現場の未来を明るいものにするデジタル技術の基礎を指導した。講習ではIT初心者でも分かる言葉選びや、誰もがイメージしやすい理論の説明、日々の業務に関連づけやすい事例の紹介など練りに練られた内容で、参加者の興味を惹くことに成功している。
現場を変え、会社を変化させる人材の育成に、
これからも止まることなく挑戦し続ける。
その後の「現場が変わる先端技術講習・実践ワークショップ」は座学だけでなく、プログラム実習やAI開発体験などを交えた、より実践的な内容に発展。「生産性向上による利益拡大」「競争相手との差別化」「新たな価値の創造」という本プロジェクト3つの指針に、より近いものとなっていった。
参加者も当初の「AIやデジタル技術とは何かを知りたい」というレベルから、「もっとAIを理解し、現場の業務効率化や課題解決に活かせる方法を探りたい」というレベルに意識が変化しつつあるという。
また、この講習をきっかけに、参加者の一人から実際の現場で起きていた課題が提示され、プロジェクトメンバーが課題解決にチャレンジするという新たな成果も生み出した。デジタル技術を用いて業務効率化を実現する事例を創り出し、社内に最先端技術の有用性を周知させることに貢献したのだ。
現在もプロジェクトは継続中で、参加者が次にステップアップしていける講習内容・育成プログラムの構築に取り組んでいる。DX化推進を実現するという点では、まだまだ発展途上であり、社内への周知や各個人の意識向上などクリアしなければならない課題は数多くある。多くの人からの「期待を超える」ために、このプロジェクトはさらなる広がりを見せていく予定だ。
VOICE OF PROJECT MEMBER
Kenji Shimomura
下村 賢司
技術革新推進部 担当課長
2020年入社
※所属部署及び、その名称は取材当時のものです。
会社の未来に関わる仕事に、
熱い思いと使命感を持って取り組む。
プロジェクトを推進する中心メンバーの一人として抜擢されたのが、当時キャリア採用で入社したばかりの下村だ。大学院でシステム制御工学を学び、自動車部品メーカーでITやIoT導入による生産性向上・技術革新に取り組んだ経験が見込まれての判断だった。
ただ、会社としても初めての取り組みであり、社内に前例はなし。育成対象となる社員もAIやIoTに関する知識はほぼなく、下村自身もまた、会社全体のことや物流業界への知識・経験がないという中、手探りで教育コンテンツづくりに注力した。
会社の未来に関わるプロジェクトだけに、業界知識の乏しい中で取り組むというプレッシャーの大きさは感じていたが、それと同時に、「最先端技術の導入につながる人材を増やすことは、鴻池運輸の成長において必要不可欠だ」という使命感も抱きながら、業務に取り組んだ。
分かりやすさを大切に、妥協することなく
創り上げた教育コンテンツが評価される。
下村にとって、大きな手応えを実感できたのは、社員から「自分にもできるかもしれない」という反応があった瞬間。座学で興味を深めた次のワークショップ講習で実際の技術に触れた時に、この声を聞くことができた。
ワークショップでは、小学校のプログラミング教育等でも注目されているブロックプログラミング開発が可能なIoTデバイスを用い、直感的な操作でプログラミングに必要な論理的思考を育む実習を実施。プログラムの知識がなくても、用意されたブロックを組み合わせて命令をつくることができるもので、誰もが手軽にプログラミングを体験できることから、講習への導入を決めたツールだった。
「この体験実習を通じて、『現場で活用できないか考えてみよう』と言う声まで聞けたのを覚えています。興味を持って参加していた社員の意識がより一層高まっていることを実感できたのは、プロジェクトの大きな成果を感じられました」
この意識の変化をきっかけに、以降は技術について前向きに学ぼうという社員が増えていったという。極力専門用語をなくし、誰もが分かる言葉を使った説明や身近なことに即した事例紹介など、メンバーが徹底して分かりやすさを追求し続けた努力が実を結んだ瞬間だった。
デジタル人材のさらなる育成を通して、
会社や現場の未来を変える力を育む。
下村たちの活動は、会社の発展や成長の基盤に関わる「人」を育てる重要なものだ。いかに優れた最新のデジタル技術があっても、使う人がいなければ意味が無い。つまり、このプロジェクトを推進させることこそが、これからの激しい情勢の変化に対応できる会社づくりにつながり、独自性のあるサービスで社会やお客様に貢献する礎となる。
鴻池運輸のデジタル人材育成は、まだ最初の一歩を踏み出したばかり。しかし、この一歩の意味は大きく、さらに多くの社員がAIやIoT、ロボティクス、ビッグデータなどの最先端技術に興味を持ち、各現場で積極的に導入を考えるきっかけになっていくだろう。
「今後の大きな展開としては、社内全体のDX化推進やAIを取り入れた新サービス開発といった方向も見据えていますから、私たちの活動は、まだまだチャレンジングな状況が待っています。ここで満足はしていられません」
下村の目は、すでに次のステージへ向けられている。