現場の作業改善アイディアが集う！「第28回からくり改善®くふう展2023」に出展しました

こんにちは。KONOIKEグループです。

2023年11月15～16日に実施された「第28回からくり改善®くふう展2023」に鴻池運輸が出展しました。
からくり改善®くふう展は、製造現場の困りごとに対してローコストかつ簡単な仕組みで改善できた事例やアイディアを集めた展示会です。
食品業界のお客さまの生産工程を請け負う職場の改善活動を中心とした鴻池運輸の全9作品の出展内容をご紹介します。

 

１．「ポリ容器簡単ウォッシャー」
　出品事業所：鴻池運輸（株）西日本支店　長岡京営業所
　作品概要：空になったポリ容器を同時に複数個温水で洗浄する装置。洗浄後、配管内にエアーを流して容器の水切りも行える。

　改善前：空になったポリ容器1つずつを温水で洗浄した後に廃棄する作業があり、容器の数が多いと洗浄に時間が掛かる。且つ熱傷や腰痛のリスクがあった。
　改善ポイント：ポリ容器を複数個同時に並べ、洗浄用ノズルを取り付けた枝分かれ配管を差し込んで温水を流すことで一度に複数の容器洗浄が可能に。乾燥を含め作業時間が大幅に短縮。

２．「Safe hook」
　出品事業所：鴻池運輸（株）技術革新部
　作品概要：手鉤棒によるパレットけん引時の爪外れを防止する治具

　改善の目的：パレットをけん引中、爪が外れてしまった場合に反動で後方へ転倒する危険性があるため。
　改善ポイント：バネを縮めた反力が、手鉤棒の爪を上方向に保持することで、爪外れを防ぐことができるようになった。

３．「養生材固定クリップ」
　出品事業所：鴻池運輸（株）技術革新部
　作品概要：荷崩れ防止用にパレット積み製品の間に挟む荷崩れ防止用緩衝材を、一時的に固定するクリップ

　改善の目的：パレットと製品の間がわずかな場合、緩衝材が落下してしまうため緩衝材を手で支えながら作業をする事もあったが、クリップを使うことで手を挟む危険を排除させる。
　改善ポイント：緩衝材をパレットの高さで保持することで、パレットと製品の間がわずかな場合でも、緩衝材を容易に挟むことができるため、安全性の向上が期待できる。

４．「6本ボトル治具」
　出品事業所：鴻池運輸（株）技術革新部
　作品概要：ペットボトル6本をまとめてつかみ取る治具

　改善の目的：人の手作業でダンボールケースから1本ずつペットボトルを取り出す非効率な作業を改善すること。
　改善ポイント：1回のアクションで6本のボトルをまとめてケースから取り出し袋に入れ替えることも可能に。

５．「リフレッシュルームにおしぼりを☆」
　出品事業所：鴻池運輸（株）西日本支店　宇治川営業所
　作品概要：おしぼりだけを回収BOXに入れる事ができる作品

　改善の目的：おしぼり使用後、回収BOXにはおしぼりのみを入れなければならないところ、カバービニールも一緒に紛れて入ってしまっていた。
　改善ポイント：装置の投入口におしぼりを差し入れ、ペダルを踏むと回転しおしぼりが入っていく。ポイントはおしぼりを縦に両手で持ち入れるので、ビニールが紛れないようにしたこと。

６．「ドラム傾ける象」
　出品事業所：鴻池運輸（株）西日本支店 宇治川営業所
　作品概要：ドラム内の残量が少なくなると設置したゴムの張力でドラムが傾き、エキスを無駄なく使用できる。

　改善の目的：エキスの抽出時にポンプで吸い上げられない残量になるとドラムを傾けて液面を上げてポンプで吸っていたが、傾ける際に片手持ちになり負担が掛かる。且つ滑って倒れる危険性があった。
　改善ポイント：ドラム内の残量が少なくなるとゴムバンドの張力で自然とドラムが傾き、手で押さえる必要がなくなった。

７．「シュリンク・チョッパー」
　出品事業所：鴻池運輸（株）東日本支店　利根川営業所
　作品概要：シュリンクフィルム※を巻き取り、細かく裁断して回収する装置
　 ※シュリンクフィルム：熱を加えると縮む包装用フィルム

　改善の目的：廃棄のシュリンクフィルムが一日最大350枚発生するため、廃棄用袋の中に小さくまとめて入れる回数が多く作業効率が悪かった。また廃棄用袋に押し込む際の体勢が悪いと腰痛等のリスクがあった。
　改善ポイント：シュリンクフィルムを巻き取り、裁断機で細かくしてから自動的にごみ箱に入る仕組みにしたこと。

８．「ポータブル簡易芯出し測定器 ミエルンダー」
　出品事業所：鴻池運輸（株）東日本支店　武蔵野営業所
　作品概要：投受光センサーによる「芯だし」や「距離測定」などを1人で行うことができる。

　改善の目的：1人ではやり難いが、わざわざ2人でやるにはもったいない作業を効率化すること。
　改善ポイント：持ち運びが簡単なポータブル式の距離センサーを作成して簡易的な芯だしやセンサー設置個所までの距離測定ができるようにすることで1人でも楽に作業できるようになった。免振ゴムにより非鉄金属も短時間であれば保持可能に。

９．「アンチスリップメルト用滑り傾斜角測定器 スリップテスター」
　出品事業所：鴻池運輸（株）東日本支店　神奈川綾瀬営業所
　作品概要：荷崩れ防止用アンチスリップメルトの効き具合を測定する。
　
　改善の目的：ケースを重ねアンチメルトの効き具合(滑りだす角度)を測定する作業の際、合わせて14kgあるケースを手で持ちながら2名で測定するしかなく難しい状況だった。
　改善ポイント：専用の測定器を作成することで、簡単に測定することができるように。ウエイトを使って傾斜させ、アンチメルトが効かなくなるタイミングで停止することで、上に乗せたケースが滑りだす角度を測定する。

　鴻池運輸の現場における地道な課題抽出と改善提案に努めてきた成果は、いかがでしたでしょうか。
何か皆さんのお仕事に役立つアイディアはありましたか。 各現場で出てくるアイディアが他の現場や他社にも広がり、作業の安全性や効率が高まると良いなと思います。
　※「からくり改善®」Webサイト：https://jipm-event.com/karakuri/exh/exh-guide
　※本ニュースリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。